【不育治療記01】不育症ってなんだろう?不育症の定義とその原因について

1年で3回の流産を繰り返してしまった私、
とうとう、というかやっと、不育症の治療を受ける決心をしました。

 

不育症とは

Markey

最初に、不育症について整理しておきたいと思います

不育症の定義

不育症は「妊娠はするけれど流産、死産を繰り返し生児を得られない場合」と定義されます。

習慣(あるいは反復)流産とほぼ同義語ですが、
これらには妊娠22週以降の死産や生後1周間以内の新生児死亡は含まれません。
不育症はより広い意味で用いられています。

Markey

もう少し具体的に言うと・・・

自然流産は全妊娠の約15%に発生すると言われていますが、
そのほとんどは卵子の老化、言い換えると
その卵子に偶発的に発生した染色体異常による流産です。
全流産の約80%はこのタイプの流産で年齢とともに増加し、
治療により防ぐことのできない流産です。

一方、受精卵には異常がなくとも
それを受け入れる側(母体側)に原因のある流産
少数ですが存在します。
また、夫婦のいずれかに染色体の構造的な異常がある場合にも、
その異常が受精卵に受け継がれて流産となることがあります。

偶然ではなく、何らか原因があって流産を引き起こしている場合があるんだね

まるこ

そう。その割合を図に示したのが以下。決して高くはない割合といえます。

 

妊娠全体に占める流産の割合は15%、
そのうちリスク要因があると考えられる流産は20%です。
つまり、0.15×0.2=0.03ですから
妊娠全体に占める不育症の割合は約3%ということになります。

Markey

そして、不育症が疑われる場合は、 この卵子の老化(染色体異常)以外に どのような原因があるかを確認する必要あるのです。

流産の回数と不育症

不育症の定義として、
流産を2回以上とするか3回以上とするかは未だ議論が分かれるところのようですが、
厚労省不育症研究班は
2回流産を繰り返した場合には検査を開始すること、を提唱しています。

ほんとうは、もうチョット早く検査を受けておけばよかったのかもしれないね

まるこ

Markey

・・・おっしゃるとおりです(-_-)

また1人目が正常に分娩しても、2人目、3人目が続けて流産や死産になった際には、
続発性不育症として検査をし、治療を行なう場合があるそうです。

Markey

一度出産できれば、不育症ではない。 とは言い切れないということですね

ちなみに、国立研究開発法人日本医療研究開発機構が国の委託事業として行っている
不育の原因究明、予防治療に関する研究では、
過去に5回までの流産であれば、おおむね治療成績は良好、という成果がでているそうです。

まずは専門の医療機関を受診して、相談することが大事なんだね

まるこ

具体的な治療記録等については、こちらを参考にされてください。

Fuiku-Labo|流産回数との関係

不育症のリスク因子

厚労省研究班による不育症のリスク因子別頻度を示したのが以下の図になります。

抗リン脂質抗体症候群(10.2%)

抗リン脂質抗体というのは自己抗体です。
抗体というのは、外界からの侵入物に対して反応すするものですが、
自己抗体というのは、
自分自身のタンパク質にも間違って反応してしまう抗体のことです。

抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫異常があると、
胎盤(絨毛)の発育障害を起こしたり、
胎盤内の血栓形成を助長し流早産、死産の原因になります。

第XII因子欠乏症(7.2%)

血液凝固機能異常として、
凝固第12因子が基準値よりも少なくなることを、凝固第12因子欠乏症といいます。
この場合、血栓や流産を助長しやすいと言われています。

プロテインS欠乏症(7.4%)

プロテインSは抗凝固因子であり、欠乏すると血栓を起こしやすくなり、
胎盤に血栓ができれば流産・死産の要因になり得ます。

なお、これら血液凝固・血栓を起こしやすくなるリスク因子がある場合、
低用量アスピリン(LAD)療法やヘパリン療法による抗凝固療法が
流産リスクの抑制に効果があるとされています。

 

アスピリン・ヘパリン療法による治療が効果のあるもの

  • 自己免疫異常(抗リン脂質抗体等)
  • 凝固系異常(第Ⅻ因子欠乏症、プロテインS欠乏症等)

子宮形態異常(7.8%)

例えば子宮がハート型(双角子宮)をしている等、
先天的な子宮形態異常や子宮筋腫、子宮腔癒着など
不育症の原因となることがあります。
その場合、子宮の形を整形する手術を勧められることもあります。

甲状腺の異常(6.8%)

甲状腺ホルモンが出すぎる甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や
甲状腺ホルモンが出なさすぎる甲状腺機能低下症(橋本病)など、
甲状腺の機能に異常がある場合は不育症の原因となることがあり
ホルモンのコントロール治療が必要となります。

両親のどちらかの染色体異常(4.6%)

染色体異常で流産の原因のほとんどは転座型と呼ばれるもので、
生まれつき、ある染色体の一部が切断され
他の染色体に結合して発生する構造的な異常です。
この場合、治療法はありませんが、
夫婦のいずれかが転座型染色体異常を持っていると
必ず流産をするというわけではなく、
染色体に過不足のない受精卵(正常胚)が発生する場合もあり、
生児を得ることも分可能なようです。

リスク要因不明(65.3%)

その他、検査をしても明らかな異常が判らない割合が65.3%存在します。
「リスク因子不明」とは、言い換えれば「偶発的」なものと言えます。

前述のとおり、流産の原因で最も頻度の高いものは
赤ちゃん(胎児)の染色体異常で、約80%存在します。
したがって3回流産したことのある人で、
胎児の染色体異常がたまたま3回くり返す確立は
0.8×0.8×0.8=0.512となり、約半分を占めることとなるわけです。

これらのリスク因子を調べて、
原因がはっきりとした人は治療を行なえば成果が出る可能性が高いですし、
原因が判らなかった原因不明の場合は、
何も治療をしなくても、次回の妊娠で成功する確率は高いといえるでしょう。

Markey

繰り返しになりますが、まずは検査をし、自分の身体に原因があるのかどうかを確認することが大切なんですね

と、いうことで。
不育症のお勉強に時間がかかったので、
実際の治療のお話は次回に。

お勉強で力尽きちゃったんだね・・・

まるこ

 

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【不育治療02】最初の受診と不育症の原因を探る血液検査