【不育症記録04】2度目の妊娠と、再びの流産。そして手術(後編)

二度目の妊娠

この記事は「2度目の妊娠と、再びの流産(前編)」の続きです。

二度目の妊娠【不育症記録03】2度目の妊娠と、再びの流産(前編)

2回目の検診

1回目の検診から10日後、2回目の検診の日がやってきました。

前日はほとんど眠れませんでした。

平日だったので、朝の早い時間帯に予約したことを覚えています。
早い時間帯だったので、待ち時間はほとんどなかったと思いますが、
それでも永遠に続くのではないかと感じる時間でした。

目の前では、お腹を大きくした妊婦さんや
小ちゃな子を連れた妊婦さん達が行き来しています。
ぼーっとその様子を見ながら、
「私にもこんな日が来るだろうか」と考えていました。

検診室に入り、先生と一言二言交わし
検診台へと行きます。

何かデジャヴのようなものを感じながら・・・

その後のことはほとんど覚えていません。
「残念です。」という先生の言葉と同時に
さーっと血の気が引いたような感覚になったことだけは覚えています。
この瞬間のイメージが、後々繰り返し私の脳裏に現れることとなりました。

先生が話された内容はよく覚えていないのですが、
「次への準備のために、自然流産ではなく手術をすることをすすめます」
と言われ、(2回目だからかな)と思いながら
了承したような気がします。

病院を出て、
母親に電話して、泣きながら報告しました。
母親は始め驚いていましたが、なんとか私を慰めようと
色々と言葉をかけてくれました。
最期に「今日は仕事を休んでゆっくりしなさい」と言われ、
そのままお家へ帰ってひたすら泣いていました。

「なんで2回も?」

「どうして私だけが?」

「何がいけなかったの?」

そんな自問の繰り返しです。
答えなんて出ません。
疲れ果てて寝るまで、そればかりを繰り返していました。

流産の手術

心拍が確認できないまま、胎児が子宮内にとどまっている状態を
稽留流産」といいます。
場合によっては自然に排出されることもありますが、
そのままにしておくと、感染症を起こしたりすることもあるため、
それらを予防する目的で、手術により子宮から出してあげることが多いようです。

この手術を「子宮内容除去術」と言います。
また、子宮内除去手術も掻爬法(そうはほう)と吸引法があるようですが
私は「掻把法による子宮内容除去術」を行いました。

 

掻把法

  • 専用の器具(胎盤鋏子と呼ばれる特殊な器具や、 スプーン状の細長い器具)を子宮頚部から挿入し、子宮内容物(胎児や胎盤)を取り出す。
  • メリットは感染症などのトラブルが起きにくいこと
  • デメリットは子宮穿孔・頸管損傷などのリスクがあること

 

吸引法

  • 筒状になった金属の棒(手動または電動)を挿入し、子宮内容物を吸い出します。胞状奇胎などの特殊な病態の時に、使用されることが多い。
  • メリットは手術にかかる時間が少なく、母体への負担も軽いこと
  • デメリットは妊娠週数が多くなると吸引しづらくなること。機器の消毒管理が難しく一日に手術できる件数が限られてくること。

 

簡単に手術当日の流れを説明します。

STEP.1
受付
手術はだいたい午前中に指定されます。当日の朝食は抜き、採って良いものは水のみです。
STEP.2
診察と説明
手術前に一度、最後の超音波検査を行い心拍の確認をします。また、担当の先生から手術の内容等について説明を受けます  
STEP.3
手術室へ移動
病衣に着替え、手術室へ向かいます。
STEP.4
手術
全身麻酔をかけられ、眠っている間に手術は終了します
STEP.5
覚醒
2,3時間すると目が醒めます。午前中いっぱいは横になったまま休み、回復すれば午後には帰れます

私も流れに沿って淡々と行われました。
受付を済ませ、最後にもう一度診察をしました。
「もしかしたら・・・」という淡い期待もありましたが、
あえなく打ち砕かれます。
診察後、先生から手術の内容について説明を受けます。

・子宮の中の胎児を掻爬する(掻き出す)こと

・そう難しい手術ではないが、
①全身麻酔をかけるのでそのリスクはあること
②稀に子宮を傷つける可能性があること
③そのため、子宮を傷つけないように慎重に行うことから
内容物が子宮に残る可能性もあること

等について説明を受けました。
夫と一緒に説明を聞き、了解のサインをして検査は終了です。

その後は、気づいたら終わってたという感じでした。

記憶にあるのは、手術台の上に横たわった時の
なんとも言えぬ不安感と恐怖感
先生が来る前か来てからかわかりませんが、
麻酔をかけられてからはあっと言う間に意識が落ちました。

・・・

・・・・・

・・・・・・・・

気がつくと病衣に着替えた部屋のベッドの上でした。

まだ身体は全身から鈍痛がし、
世界が回っているような感覚がしました。

隣で夫が声をかけてくれて
なんとか返事をしたような記憶があります。

しばらくはぼーっとして過ごし、
その後からじわじわと
「もうお腹には赤ちゃんはいないんだ・・・」
と感じました。
なんとなく、麻酔と一緒に心も麻痺していたような感覚でした。

しばらく休み、看護師さんに体調を診てもらって
午後一時頃には病院を後にしたと思います。

手続きやら何やらは全て夫がやってくれて、
私はあまり何も考えずぼーっとしたまま過ごしてました。
お薬をいただき、その日は終えたと思います。

 

手術の後

手術の後は、翌日から仕事に行きました。

体調がそんなに悪くなかったこと。
今回の件を職場に話していなかったことから
そんなにゆっくり休むことができなかったということもあります。

でも、もしかしたら。
忘れてしまいたかったのかな、と
今振り返ると思います。

日常生活に戻ることで、
なかったことにしたかったのかも。

でも、忘れられるはずもなく。
ちゃんと昇華できないまま、過ごしていくこととなりました。

ちなみに。
手術の後は1週間後に経過観察のため受診します。
私の場合、特に問題なくその受診だけで終えましたが、
友人は手術後、高熱が出てしばらく大変だっと話していました。
子宮内除去手術(掻把法)は、実質10分から15分程度の
負担もそんなにない手術とは言われていますが、
それでも全身麻酔をし、身体(子宮)に異物を入れて行うもの
やはり本来はしばらく安静にしておく方がよいのでしょう。

何より、心と身体の両方に大きな傷を負っている状態です、
自分自身を労ってあげる時間が必要だと思います。