専ら自分の忘備録として。
初めてスライドを作成するようになってかれこれ8年、
ただただ箇条書きを連ねるところから始まり、恥ずかしいくらいのデコレーションや無意味なアニメーション多用の時期を経て、最近少し落ち着きつつある私のスライド。これを機に、見やすいスライドづくりのためのポイントをまとめておこうと思います。
プレゼン用スライドのデザインとは
そもそもプレゼンテーションとは、「自分の説明したいことを相手に伝え、理解してもらう」ためのであり、従ってその際に用いるスライドは、相手にわかりやすく伝えるものでなければなりません。…いや、まぁ当たり前のことなんですが。
そのためには、
- 視覚的にシンプルでわかりやすいものであること
- 内容がすぐ伝わるような印象的なものであること
この2点を押さえておくことが大事です。
それを踏まえて、(今、わたしの思う)スライドの作り方をまとめていきたいと思います。
スライド作成時のルール
Keynoteにしろパワーポイントにしろ、たくさんの機能がついていて思わず色々と試してみたくなりますが、ごちゃごちゃしたスライドはNG!わかりやすいスライドをつくるには、できるだけ色々な要素を削ぎ落としてシンプルであることが大事だと思います。
そのため、スライドには「フォント」「色」「レイアウト」について一定のルールを決め統一感のあるものをつくるようにしています。
フォント
私はスライドはKeynoteを使ってます。
となると、誘惑が多いのがフォントの種類の多さ。
しかしここはぐっと堪えて、キホン1つのフォントに絞ることが大事。
ここからは好みですが、私は使うフォントは「ヒラギノ角ゴ」に決めています。ただし、ヒラギノはMacに搭載されたフォントなので、Winとの互換性を保つ必要がある場合はメイリオとしています。このフォント選択は、ネット情報を見てても間違っていない、ハズです。
あとあまり機会はありませんが、英文を記載するときはHelvetica Neueを使います。以前Appleにも使われていたもので日本人の私が見ても見やすいフォントだと思います。個人的には個性的で美しいフォント、Apple Brailleに憧れます。…スライドには使いませんが。
また、キホンはヒラギノで統一しますが、例外的にはなぞめフォントを使うことがあります。話題の転換や、率直なコメント、疑問を提示する時など、少し素朴な雰囲気を出すアイテムとして使っています。
色
続いて色の配色。
スライドつくり始めの頃はもう、恥ずかしいぐらいにカラフルなものばかりでした。カラフルなだけでなく、色々なテーマのスライドをとっかえひっかえ試し、統一感のかけらもないもの。職業柄、アウトです。いや、職業を抜きにしても見やすさ的にいけてません。
スライドデザインについて色々調べてみると、使う色はキホン3色!が良いそうです。使い方も、
・ベースカラー(主として使う色)
・メインカラー(見出し等の強調させたい時に使う色)
・アクセントカラー(メインカラーとの対比や特に注目させたい時に使う色)
と色使いについてもシンプルに統一感を持たせることが大事。色の組み合わせについては以下のページが参考になると思います。
ちなみに、私の今年のテーマカラーは以下にしました。
↓↓

カラーの選定
レイアウト
これはもう、とにかく揃えること。そして、グルーピングの2点です。
揃えること_整列
スライド作成の時には、見えない線を意識するため必ずルーラーを表示します。図でもテキストでも揃えられるところはすべて揃える。ルーラーを表示しておけば、配置する図がスライドのどの位置にあるか、他の図との位置関係もガイドラインが示してくれるので、ここは妥協せずできる限り揃えるようにします。
グルーピング_近接
レイアウトする時、同じ項目、関連する文章(説明文)は近づける、
逆に違う項目については離して配置する。
適切な距離で配置をすることで、目に入る情報が整理されわかりやすくなります。

レイアウトの基本
なお、Keynoteには図やテキストを揃えたり、きれいに配置するための機能が充実しています。詳しくはこちらから。
アニメーション
プレゼンをする時に、カッコよく見せようと思って無駄につけちゃうのがアニメーション。特に、マジックムーブなんて、初めて使った時はめちゃテンションあがりました!
・・・が、このアニメーションも使いすぎると、それだけに目がいってしまい、伝えたいことが疎かになることも。そしてなにより、アニメーションはタイミングを逃すとイタイ目をみます。やっぱり、シンプルに最低限でいきましょう。
トランジション
いわゆる、スライドの切替に使われるアニメーション。
でも、毎回は使いません。見る人が疲れちゃうから。使う場面は2つ、
・一連のストーリー性をもって説明する時にはリビール
・話の転換を図るときには切り替え
エフェクト
スライドのなかの文字やオブジェクトのアニメーション。これを使う場面も次の2つだけに絞りたい。
・ポイントとして強調して使いたいセンテンスにはディゾルブ
・質問を投げかけるときはタイプライター
…ホントはキューブとかモザイクとか、エフェクトもスウォッシュとかフラッシュバルブ使いたいけどここはぐっと我慢です。Keynoteのアニメーション機能の活用は、動画作成の時とかにとっておきましょう。
以上、スライド作成時のルールを「フォント」「色」「レイアウト」「アニメーション」それぞれで書いてみました。要は、如何にシンプルなものをつくっていくか、に限るのではないでしょうか。スライドにはできることが数数多あります。だからこそ、その自由さに溺れることなく、自分なりのルールを決めて作っていくことが大事なのだと思います。
最後にープレゼン資料と配布資料
最後に。主に、スライドの作り方について書いてきましたが、今回のスライドはあくまで「プレゼンスライド」としてのスライドです。プレゼン資料とは別に、私の職場では「ポンチ絵」といってA41枚紙で事業概要を作成することがよくあります。この時はまた企画提案に必要な情報をすべからく理路整然と1枚のスライドに詰め込んでいく必要があり、また別の工夫が必要になってきます。このお話はまた次の機会に。